戒めから一座(2023年6月)

大きなことを口にして始めたコラムだが、しばらく戒をサボっていた。忙しかったからか、否それより怠惰だったのであろう。 思い直して、6月から六斎日の持戒を再開した。戒めもあり、一座持つことにした。平たく言うと、家での座禅である。 一座は約45分とされる。禅道場では、線香を1本立てて、 […]

「導師」と「同志」

思い立ったら座禅である。3月も近いというのに、滋賀ではうっすら雪も積もるほどの寒い日だった。滋賀が寒ければ、京都も寒い。ただ思い立ったのだから仕方ない。鳥取のイベントでご縁をいただいた伊藤副住職のお寺、建仁寺にある塔頭両足院を訪れた。 参加者は多くなさそうだが、何人か集まるまで受 […]

禅僧の語る「戒」

高松にある禅道場「喝破道場」でハーブティーをいただいていると、外の雨が激しくなってきた。野田住職にたずねた。 「曹洞宗は戒律が特に厳しいですね」 道元禅師は、食事のことにも厳しい規律をもうけた。曹洞宗だけは、僧侶が自ら畑を耕す。これは、権力を避けるために自活しようという考えからき […]

「破戒」を「破壊」

仏教界のターニングポイントとしては決まって鎌倉新仏教の時代が上がる。死ねば阿弥陀さんが救ってくれるという他力本願の浄土宗や浄土真宗、臨済宗や曹洞宗といった禅宗など、こんにちに続く宗派が続々出ている。 ただこんにちの研究では、そんな時代でも仏教界の主流はいわゆる旧仏教であったといわ […]

戒からはじめよ!

仏教徒の証しってなんだろう。キリスト教のように、「啓示系宗教」でない仏教には、旧約・新約聖書のような教科書はない。 では、お寺に行くから仏教徒なのか。そこに仏教徒としての信心は希薄に思える。 お坊さんを見渡す。出家する際には寺で修行する。読経もすれば、座禅もするだろう。 ただ、わ […]