摩利支天の金沢・寶山寺と陸奥の黄金伝説(2016年7月)

円瓢よ

ところで、面白い話があった。
出張の際、日本三大摩利支天の金沢・寶山寺の辻住職に会ってきた。
彼は先日、熊本に行ってボランティアをしてきたらしい。

東日本大震災の際は、宮城に坊さん仲間と行った。
そこで素人仕事ながら、みなが安らげるプレハブ小屋を作ったり、高齢者に足湯を
したりして、汗を流してきたという。
そのプレハブは、地元の人で賑わっているのだという。
あとで地元の人から「そこは女の子がなくなったところ」と教えられた。
そして「その子が小屋で遊んでいるのを何人も見たんだ。だから、その子が喜んで
くれているのがわかったから、俺たちは安心だ」と。

東北には、震災以降そんな幽霊話がたくさんあるのだそうだが、不思議と
みんなそれを怖がらないのだという。そんな話を収集している学者もいるそうだ。

話を戻すと、辻住職は9月に宮城に行くらしい。
プレハブ小屋をまた訪ねるらしい。
地元の人の許可が下りれば、「仏さんを置きたい」と話しておられた。
俺も都合がつけば、一緒に行くつもり。

そして、黄金伝説の話。
彼は、もともと高野山の霊宝館で金泥の仏典を調査していたらしい。
そのとき、漠然と「この金はどこからきているんだろう」と、思っていたらしい。
それから、縁あって金沢で住職に。
金沢いえば、金箔で有名なところ。
そして、震災ボランティアで行ったところは、宮城の金華山の近く。
宮城は昔、陸奥といわれ、東大寺の大仏をつくるとき、そこで産出された金が使われた。
(実際はちょっと内陸に入ったところが産出地といわれる)

由緒 History of Kinkasan

金華山は修験の山で有名で、それが金の伝説とも結びついて、霊山として崇められたという。
そんな金にまつわるストーリーがからまって、ふと「地元のそんな金にまつわる話を集めたい」
と民俗学者のように思いついたらしい。
なんか、聞いていると、地元民さえ気付いていない「金」がキーワードになるような気がする。

まずは、ゴールデンブッダを作ってもらおうか。

陸奥の黄金伝説は、奥が深そうなのよ。
これに深くかかわるのが、百済王の末裔の敬福で、
彼が陸奥守に就任した直後に、金が産出され、聖武天皇に奉納された。

これをできすぎた話と考えた人がいる。

実は、金はでなかったと。
朝鮮ルートをおさえ、あらかじめ金を用意して、それを献上し、自らの出世を計ったとも。
これって、聞き覚えないか?
あの徐福の大芝居と一緒やんか!

まあ、そこからは調べてないけど、そんな敬福にまつわる話も宮城にはありそうよ。
また、MONK活動につながるネタが見つかったようだ。

彼の東北話を電子新聞にも紹介したいと思うわ。

PS:サイト用の紹介文訂正しといたわ。添付に!

ではの

空石