読み直す「ブッダの箱舟」で「玄旨帰命壇」が怪しい(2015年6月)

よう、空石!お疲れさん

確かに今日は暑かったな。明後日から首都圏は梅雨っぽい天気になるとのこと
で、それまではムシムシ暑苦しいわ。

我らが笑い仏さんのお引越し、いつもながら多謝。遂に千葉の成田山か。歌舞伎
の成田屋一族の場所やな。

いま読み直している「ブッダの箱舟」で、阿呆みたいな知識の宝庫である夢枕と
中沢が天台密教の怪しさ爆発である玄旨帰命壇( http://ja.wikipedia.org
/wiki/玄旨帰命壇 )の話をよくするのやが、その中で「後戸の神様」である摩多
羅神を 仰ぐ下りをvividに語る。そこで妖しく舞っていたのが、その昔はuntouchableな
生業を伴った歌舞伎連中。能や狂言などと違い、地下でしか舞 うことの
できなかった者たちが、明治の辺りに日の目を見るようになり、そこに新勝寺の
お不動さんの功徳を見た…と考えると、中々に面白い歴史よな。

「後戸の神」のマタラ神の話は極めて怪しくておもろいな。以前にも言うたと思
うが、真言密教は祖師の空海があのキャラなので最初から怪しさ爆 発なのや
が、天台宗は正式には「天台法華宗」とあるように、元々はエリート最澄老師の
大学研究機関や、しかも法華ずぶずぶの。故にこそ、逆 に、怪しいものが出て
くるときの怪しさっぷりがさらに際立つ。真面目から出る狂気というか。

日本における仏教の原初の形、とでもいうべきものを見る思いがするよな。

例えばすぐ思い出すところでは、天台随一のオカルト坊主たる元三大師こと、
慈慧大師が住まわれた比叡山の横川の怪しさなんてもうゾクゾクす るからな。
浄土もそこから出たし。道元の墓もなぜかあるし。あそこの三昧堂にあるのやか
ら、絶対、円教寺の三昧堂にもあると思うわ、マタラ神。隠れてるのかな。

その前で歌舞伎役者の原初の形が躍っていたってのも怪しいやんけな。死体処
理、葬式、渡来人、部落…舞…、それらが混とんとなって、さらには 土地神に
外来の仏教の仏たちが重なり、強烈な生命の躍動を醸し出す。まさに密教の喝破
する「一切は有・大日如来」であろうか。ギラギラした地下の太陽のような躍動感が凄い。