日本仏教の国際化(2009年7月)

仏教関連のちょっとした発見があったので、おぬしとシェアしておこうと思うてな。真如苑に関するものや。例の、俺らが醍醐寺で会うた「涅槃佛」を頂く新宗教やな。教祖はプロの真言僧侶という。礼儀正しい信者さんやったという印象やったが。

この教団は元来、特に色々と骨肉の争いがトップマネジメントで起こってから、より宗教色の薄い方向に流れていった、特により国際的な方向へ…とは聞いていたが、思ったよりも米国西海岸付近に根付いているということを発見した。

俺の母校CAL(UC Berkeley)の総長が、「平和への道つくり人」賞なるもんを教団から独立して運営されている財団からもらったと結構大きなニュースになっていた。以下は参照URL:

Shinnyo-en Foundation names UC Berkeley chancellor and Maria Shriver its 2009 ‘Pathfinders to Peace’
http://www.berkeley.edu/news/media/releases/2009/06/22_pathfinders.shtml

で、財団のページに行くと、別のCAL教授のインタビューがあった。このDuncanさん、俺も半年前に、米国大使公邸で初めて会うて話したが、あの若さであの頭脳と人格の人間には会うたことがないと、素直に感動した御仁や。柔らかいのに、切れまくってる。

Dr. Duncan Williams
http://www.sef.org/community/spotlight/?eview=all&event=119

さらには、この財団の役員の中にはCALで社会サポート関連の博士号を取った人もいた。意外と西海岸で市民権を得てる財団・教団になっているのやなと感心したので、情報共有までに。

これは、俺もクラスを取り薫陶を受けた東工大の上田紀行のオヤジ(「生きる意味」、「がんばれ仏教」他)も言うてたが、日本の古い慣習から脱却できない伝統教団を置き去りに、仏教の国際化と非日本人への貢献は目覚しいで。そして、その方向性に敏感なのは、やはりと言おうか残念と言おうか、新宗教の方が強い。真言宗ではなく真如苑、日蓮宗の場合はSGI(創価…ちょっとハリウッドに偏ったPRし過ぎかも知れんがな)になるのか…もっとええ例があるはずやが無知にして知らんわ…、禅宗ではなく「禅センター」という風に。

もっとも、禅は既に圧倒的なアドバンテージを国外(特に欧州と米国)では持っているため強いが、国内では意外と空洞化しているのでは。俺の大阪の禅友によると、例えば曹洞宗内部での権力争いと汚職・腐敗(特に駒澤大学に関するもの)はえげつないとのこと。

そして翻っての密教系、特に我らが愛する真言はどうか。高野山大学もまだまだ内向きやし、俺の知る浄土真宗(特に西)の莫大な予算を使うての国際戦略と比べると、あまりにまだまだ、国内の仏像観覧の流行に頼っているところがある気がするな。我らが敬愛する長之坊のような(完全によい意味での)葬式坊さんは当然重要だが、それ以外の部分に、仏像とも葬式とも日本文化からも少し距離を置いて、仏道(鋭い坊主・小池龍之介が言うところの: http://www.higan.net/blog/feature/people/koike/ )を指南してくれる坊さんが一方であってええはずやな。何なら僧衣着なくてもええから。

「世界で生きる仏教」に関して少し思いをめぐらせた早朝のネットサーチでした。合掌。

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