#8.「聖天句会 No.3 〜あじさいとあめんぼう〜」の巻   04年6月の聖天カフェ


第8回の聖天カフェ(6月19日)は、前回から本格的に始まった「聖天句会」の第2回目(通算第3回目)です。今回はとんでもない暑さのせいでしょうか、参加者の数がいつもより少なめでした。が、そのおかげで、伝統的に用いられる本格的な「句会形式」にて互いの句を吟味するという得がたい経験をすることができました。同時に今回は、終始一貫して境内で行なった「青空句会」でもありました。

参加者1人につき最低でも3句を投句しなければなりません。朝妻師匠も徐々に厳しくなり、どんどん容赦がなくなってきております。こうして鍛えられて、ビギナーも少しずつ上手になっていくのでしょうね。
                                         モラ坊円瓢/平原憲道
青空のもと、俳句を捻ります…



青空の下、老いも若きも俳句を捻っております。


真ん中の椅子においてあるのは冷たいお茶。水分を取り、俳句を吐き出すのが我らの役目。



池の周りにあじさいが映える




池の周りにあじさいが映えます。今回もあじさいを読んだ句が多かったですね。





境内を巡りながら句を捻る





制限時間内(大抵は1時間)にゆっくりと境内を巡りながら、季節の移り変わりを発見して句を捻ります。

皆さん本当に真剣そのものですね。

 

 伝統的な句会形式で鑑賞会



今回は人数も少なかったため、伝統的な句会形式で互いの俳句を吟味しました。

先ずは各人が、ランダムに配布された俳句を3つずつ清書します(これで筆跡から作者を推測できなくなります)。次にそれを順番に回しながら、それらの句を写し取っていくのです。最後に気に入った俳句をいくつか選びます。


    第3回 聖天句会報
            境内にて当季雑詠三句


■大聖歓喜天献納句  ★主宰特選 
☆入選 △添削入選 ◎互選特選 ○互選入選

■ ◎   聖天を説きて住職眉涼し
   @  緑陰に入る弥陀仏の与願印
  ◎A  炎昼や水掛け地蔵水錆びて
  ◎ ☆ 緑陰に小鼓談義にぎはしき
   @☆ 涼しさや抹茶をたつる人の眉
■  @☆ 聖天の池に差す日や水すまし
   B☆ 聖天の伝へ聞きゐる夏座敷
■ ◎B☆ 額咲いて鈴一振りの祈願かな
  @ ☆ 木下闇墓地改葬の立看板
■ @ ☆ 下賀茂の茶会や螢飛び交うて
    ☆ 梅雨晴間孫と遊べる芝生かな
    ☆ 池の辺のあぢさゐに雨しづかなり
■   ☆ 梅雨晴の夕暮れどきや君恋し
■ ◎B★ 紫陽花やまぶたに君の立姿
  ◎A☆ 狛犬の揺るる前垂こあぢさゐ
   @☆ 色の数見せてあぢさゐ弥陀立ちぬ
    ☆ 片蔭を見つけしときに翳りそむ
■  @☆ 絵馬見上げつつ涼風と思ひけり
   A☆ あれこれと言ひ訳のあと生ビール
   A★ 芭蕉碑をめぐる水面のあめんばう
  ◎@  緑陰や不動明王眉を上げ
■◎2 ☆ 占ひの寺に揺れゐる夾竹桃
   A☆ 堂守の腰にくゆれる蚊遣かな
■ ◎@☆ 一心に真言を誦す青葉蔭
    ☆ 夕焼の電光ニュース晴れと告ぐ
■   ★ 水煙の高さに泰山木の花
    ☆ 順々に拝んで回る梅雨晴間
   C☆ 仏前と言へど構はず蚊を打ちぬ







主宰 詠


小川 尚子


斎藤 摂子


高岡 珠子


宇佐美 直子
モラ坊円瓢憲道


粂 信一郎


井澤 喜代美


和田きよし


伊藤とら

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